前回の記事では世界中の70%の人が肉を減らす選択をしているという話でした。さて、今回は環境破壊や地球温暖化とウィルスの関係について書きたいと思います。
みなさん、コロナウィルスのまん延は環境破壊が原因している可能性があるという話は知っていますか?これは東京新聞や朝日新聞など色々な新聞各紙がはっきり書いている事実です。コロナウィルスはコウモリを起源とし、他の動物を仲介して人間に感染したと書かれています。なぜコウモリの中にいたウィルスが人間に移ってしてしまったのか?昨日のブログに繋がります。人間が家畜の餌のために畜産のために森林を切り拓いて燃やしたため、野生動物のすみかが追いやられました。野生動物は餌を求めて人里に頻繁に出没するようになり、身近な動物や人間と触れる機会が増えたために新たな「人獣共通感染症」が生まれたのです。それがコロナウィルスです。以前流行した、重篤な肺炎を起こしやすい重症急性呼吸器症候群(SARS)」や、中東で発生している「中東呼吸器症候群(MERS)」もコロナウイルスの一種で動物から人間へと感染したと言われています。コロナウィルスが猛威を奮って子どもたちも学校に行けなくなって世界中未だにたくさんの死者が出ていますが、実は原因は私たち人間にあるようで、このままでは年間に3~4回は新規感染症が現れるそうです。

さらに、永久凍土の問題もあります。永久凍土とは水分が寒さで凍った状態の土壌のことで陸地の4分の1を占め、数万~数千年前に形成されており、アラスカ、カナダ、ロシアをまたぐ北極圏に広がっています。そして地球温暖化の影響でこの永久凍土の融解が進んでいるのです。実は永久凍土の中には大気圏の2倍にもなるメタンや二酸化炭素など貯蔵しており、またそれだけではなく、太古の未知のウィルスやバクテリア、病原菌などが解き放たれる恐れがあります。実際に2016年、ロシアで溶け出した永久凍土の中にあった70年前のトナカイの死体から炭疽菌の感染が広がり子どもが死亡した例もあり、各国の科学者の間でも、温暖化が進めば進むほど未知のウイルスに感染するリスクが高まっていくと懸念されています。
自然破壊や気候変動がこのまま続けば、新規感染症が増え続けると国連も2020年7月6日にレポートを提出しています。各国が環境破壊に取り組まなければ容易にまたパンデミックが起こるといわれています。私たち一人一人が他人事ではなく当事者意識で動くことでしか、この問題は解決しないのです。一見大きな地球規模の問題に見えるかもしれませんが、一人一人の選択でこの世の中は成り立っています。未来をあきらめることなくぜひ一緒に行動していきましょう。

余談になりますが、娘が最近約束のネバーランド(アニメ)にハマっています。知らない人のために簡単なあらすじを(ネタバレあり)。主人公の3人エマ、レイ、ノーマンとたくさんの孤児が住む“グレイスフィールドハウス”でママのイザベラと毎日楽しく過ごしていました。食事も寝床も保証されており何の心配もない場所。そして12歳までに子どもたちは里親に送り出され幸せな生活が保障されると信じていました。しかし、実際は“グレイスフィールド”は農園と呼ばれる“人間飼育場”。鬼の食用児を育てるための場所で、優秀な子どもの脳が一番の鬼のごちそうと言われており、里親に行くのは全くの幻想で選ばれた子どもたちは“出荷”と呼ばれ鬼に食べられる運命だったのです。そこから脱出するために登場人物たちの心理戦が繰り広げられる物語ですが、シーズン2では出荷されたはずのノーマンが、農園から逃げてきたエマとレイと再会します。ノーマンは出荷されたと思っていましたがラムダ農園で実験のために生き延びていました。ラムダ農園とでは多種多様な高級肉や質の良い量産肉を生み出すことを目的とした食用児の実験場のこととノーマンは教えてくれます。

私はこれを見たときに「人間とはまさに鬼だ…」としか思いませんでした。“グレイスフィールド”はいわば牛舎や養豚場のような場所。エサを与えおいしいお肉に育てられた後、人間に食べられる運命。肉をラムダ農園で行われているような実験で、どんどん短期間で効率よくおいしい肉を大量生産する方法を開発し、ランク付けまでして笑顔で肉を食べている人間。牛や豚からしたら人間は鬼のような存在ですね。この物語を見て「鬼はなんてひどい存在なんだ」と思った人はぜひご自分の行動、食生活を思い出してほしいです。
肉を食べるなという話ではありません。肉を食べることがいい悪いという話でもありません。ただ、自分で考えて自分の選択に責任を持って行動していける大人になりたいですね。
今回のコロナウィルスようなパンデミックを二度と起こしたくないという人が大半でしょう。
さあ、次のパンデミックはあなたの日々の選択にかかっています。
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